このエントリは 糖質制限 Advent Calendar 2014 の 1 日目のエントリです。 まだまだ参加者大募集中ですので糖質制限実践中の方、これから始めようと思っている方はぜひどうぞ!!
今日は初日ということで糖質制限とは何か、どんな嬉しい事があるのか、それは何故かといった入門的な話を書こうと思います。
糖質制限とは何か?
簡単に言うと糖質(≒炭水化物)を抜くことです。 わかりやすく言う*1と「ご飯を抜いておかずだけ食べること」だと思えばとりあえずよいと思います。
糖尿病治療を目的とした療法として広く知られていますが、近年ではそのダイエット効果や美容効果が着目され糖尿病患者以外でも行っている人が増えています。
「糖質制限」という言葉
「糖質制限」という言葉は厳密には正しくなく、糖質を制限するだけでなく脂肪やたんぱく質の摂取量を増やすのが大切です。したがってトータルのカロリー量を減らす必要はありません。むしろ逆に、糖質を制限する"だけ"では、糖尿病治療であれダイエット目的であれ良いことはありません。
こういった理由もあり、特にダイエットを目的として糖質摂取を抑え他の栄養素を積極的かつ効果的に摂り、結構な体を維持していこうとする方法をケトジェニックダイエットと呼びます。日本ファンクショナルダイエット協会というところがこの考え方を広めるために精力的に活動されていらっしゃいます。
ただ、僕の周りの人たちに対しては「糖質制限」という言葉のほうがまだ直感的で伝わりやすいため普段からこの言葉を使っており、このエントリでも基本的には「糖質制限」と呼ぶことにします。
何故痩せるのか?
簡単に糖質制限ダイエットの原理についてご説明します。
糖質制限をしない通常の食事の場合、人間の体は「糖代謝」と呼ばれる状態で消化・吸収・排泄が行われます。
糖代謝の状態では食事から摂取された糖が血中に放出され、食後血糖値は上昇します。この際、人体は血糖値を一定に保つために膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンを分泌しますが、このインスリンが曲者で別名「肥満ホルモン」とも呼ばれてます。インスリンは血中の糖の各細胞への取り込みを促進し血糖値を下げるとともに各細胞が糖をエネルギーとして利用できるようにするという働きを持ちますが、これは糖だけでなく脂肪やたんぱく質の細胞への取り込みも促進してしまいます。この結果、糖と一緒に摂取された脂肪はそのまま皮下脂肪や内臓脂肪になる可能性が高くなってしまうのです。
一方、糖質制限をした場合の人体は「脂質代謝」と呼ばれる状態になります。
この状態だと糖に代わるエネルギーを体内で合成するために「糖新生」と呼ばれる反応が肝臓で起こります。糖新生とは脂肪やたんぱく質から糖の代わりとなるエネルギーを合成する作用で、体内でエネルギーとして利用可能な糖がなくなった場合に起こります。この際に合成されてできる物質をケトン体と呼ぶので、脂質代謝をケトン体代謝と呼ぶこともあります。
この代謝に切り替わると脳を除く内臓や筋肉の細胞は脂質をエネルギーとして直接利用するようになり、それ以上にエネルギーが必要な場合にすぐに内臓脂肪や皮下脂肪を分解してエネルギーとして活用し始めます。加えて、脳だけは脂質を直接エネルギーとして使えないため、肝臓で糖新生を行いますがここでも脂質がエネルギーとして利用されるため、エネルギーの消費量が増えるのです。
効果
これは見てもらったほうが早いと思いますので、Before & After を以下に示します。
Before
After
数字的には、だいたい 3 ヶ月で約 80 kg から現在 65 kg 程度、体脂肪率は 25 % オーバー*2から現在 12 〜 13 % 程度になりました。 もちろん、筋トレや有酸素運動もある程度はした上での効果ですが、短期間でこれだけの効果が出たことは糖質制限を無視しては語れません。
参考書籍
以下の 2 冊はオススメです。
やせたければ脂肪をたくさんとりなさい ダイエットにまつわる20の落とし穴
- 作者: ジョン・ブリファ,江部康二,夏井睦,大田直子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2014/08/07
- メディア: 単行本
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- 作者: 江部康二
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2011/11/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まとめ
初日ということで超入門的な内容を書きました。
糖質制限ダイエットの何よりもいいところはカロリーを気にしなくていいいところだと思っています。
もちろん、いかに糖質制限といえど食べすぎれば痩せることはないのですが、いわゆるカロリー制限食のように厳しい節制をすることなく、肉も魚も食べることができ、お酒も蒸留酒であれば飲むことができます。
ちゃんと学び始めればわかりますが、先進国に住んでいて飢餓状態でもなんでもなく、食べるものを自由に選べる我々にとって必要な糖質量は”ゼロ”です。*3
僕もラーメンやお菓子は好きだったりするので嗜好品として糖質を摂ることを否定はしませんが、必須栄養素として捉えることはそろそろ考えなおしてはどうでしょうか?